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の水中構造物の検査だけでなく原子力、送電線保守など陸上作業にも使用されている。マニピュレータを設計するだけでなく、ほとんどの部品を自社内で製造する設備を持つ。また、マニピュレータに必要な電子機器やソフトウェアの開発も行っている。現在はオペレータの操作性を向上させるために、マニピュレータに組み込んだセンサーによる計測データをもとに、マニピュレータの運動解析を行い、マニピュレータの運動をコンピュータグラフィクスで表示できる制御装置を研究している。
5)スクリップス海洋研究所(Scripps Institution of Oceanolography)
ADONIS(Acoustic Daylight Ocean Noise Imaging System)をはじめ、研究方針や機器開発の状況などについて複数の研究者から説明を受けた。ADONISでは波浪などによって生じる海中の雑音を利用して、水中の物体の形状を観察するシステムである。パッシブソーナと同じように思われるが、ADONISでは海中の物体が反射した周囲雑音を集音するので、音波を発しない物体でもその形状を観察することができる。各研究者が独自に技術開発を行っている様子で、開発機器に独創性が目立つ。

 

 

 

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